塾長の想い -BLOG-
塾長の想い その14
2019/07/22
まちがい直し
英会話においては、モチベーションを奪うので、
細かい間違いを直したりはしないほうが
望ましいことになっております。
直すとしても、望ましくないとされる直した方と
望ましいとされる直し方があります。
まずは望ましくないほうをご紹介しましょう。
先生 : How was your weekend? (週末はどうでしたか?)
生徒 : I go to Disneyland.(ディズニーランドに行きます)
先生 : No! I went to Disneyland. (違う!ディズニーランドに行きました)
生徒 : あっ…
先生 : Say that again. (もう一度言いなさい)
生徒 : I went to Disneyland…
望ましいのは、こちらです。
先生:How was your weekend? (週末はどうでしたか?)
生徒:I go to Disneyland. (ディズニーランドに行きます)
先生 : Oh, you went to Disneyland! (ああ、ディズニーランドに行ったのね!)
生徒 : Yeah! I went to Disneyland! It was fun! (そう!ディズニーランドに行ったんです!楽しかった!)
こちらの例だと、生徒は自然に時制を直しており、楽しい話が続きます。
最初の例だと、楽しいディズニーランドの話がまったく楽しくなくなってしまい、生徒を英語嫌いにします。
それに、生徒が間違いを訂正されているのだと気づかず、話が続いているのだと思うと、とんだ笑い話になることがあります。
こちらは、漫画雑誌『MAD』に載っていたネタです。
細部はよく覚えてませんが、先生が、Johnに居残り指導しているのです。
先生:Where is your pen? (あなたのペンはどこ?)
John : I ain’t got no pen. (ペン、俺、持ってねえべさ)
先生は、Johnの言葉遣いの悪さにぎゃふんとなり、きれいな英語を教えます。
先生: John! I don’t have a pen. (ジョン!私はペンを持っておりません)
You don’t have a pen. (あなたはペンを持っておりません)
He doesn’t have a pen. (彼はペンを持っておりません)
We don’t have a pen! (私たちはペンを持っておりません!)
John:Where’d all the pens go? (ペンはみんなどこ行っちゃったんだよ?)
ここで先生が再度ぎゃふんとなるのです。
でもジョンの反応が普通ですよね。
では、望ましいやりかたで、うまくいった例をご紹介しましょう。
生徒:Do you like cat? (猫、好き?)
私 :Cats? Yeah, I do. I like cats. (猫?うん、好き。猫、好きよ)
How about you? Do you like cats? (あなたはどう?猫、好き?)
生徒:Yeah, I do. I like cats. (うん、好き。猫、好き)
この生徒さんは小学生です。
Let’s Go! というテキストで、なんとなくですが文法がわかっているので、
最初の質問ではcatを複数にすることを忘れていますが、最後の答えではきちんと複数になっているのです。
耳が良く、人の話をよく聴いています。
今度は、望ましいやり方でもうまくいかない例をご紹介しましょう。
生徒:それ!マイハズバンドは、ベリーベリーライクよーっ!
私 :Oh, your husband likes it very much.
(ああ、あなたのご主人がそれをとても好きなんですね)
生徒:そうなの、そうなの! マイハズバンドは、ベリーベリーライクよーっ!
私 :I see… (なるほど…)
いちおう会話にはなってるのですが、
その13に出てきたイスラエル人なら、
(この人のご主人は、私のことが好きなのかしら…)と思いかねません。
なんせハイスクール時代の私の親友はイスラエル人でしたが、
私の名前ユーコをいつもヨーコって呼んでましたから。
日本人が末尾につける「よーっ」はyouに聞こえるのです。
この生徒さんには特定のモデルがいるわけではなく、
こういう感じの方はたくさんいらっしゃいます。
でも、Side by Sideのbook 1からきちんと勉強したら、
あっという間にちゃんとした英語が話せるようになりますよ。