塾長の想い　その７１

2021/03/19

この insensitive なるもの

悪い意味で気になるCMがあります。
どこの商品かは知りませんが、
チーズが笑いながら自分で自分の頭やら頬やらを
チーズおろしでおろして、
粉チーズを作っているのです。

気持ち悪い、可哀想だ、でも
そうやって自分を傷つけて他人を助けたり喜ばせたりするのは、
アンパンマンも鶴の恩返しも幸福の王子も同じだし、
アンパンマンも鶴の恩返しも幸福の王子も不快ではない。
こんなことに目くじらを立ててはならない、と我慢。
（でもブログには書く）

私が不愉快に思っても、他人はべつに気にしないかもしれない。

むかし、「バカが多くて疲れませんか」というCMが流れたときも、
うおおおおおおおっ！！！　馬鹿をバカにするなああああ！！！
と腹が立ったものですが、
このCMにはなんと全国から苦情が寄せられたそうで、
私同様に自分のことをバカと思う仲間がこんなに。。。と喜びました。
しかし、自分のことを賢いと思っている人たちは、
このCMに苦情が殺到したことに「本当にバカが多い」と呆れたとか。

私も一度、広告倫理なんとかに苦情を出したことがあります。
「一ヶ月、気分がすぐれなかったら病院へ」
このCMに関して不快に思った理由を複数書き連ねたのですが、
その中で一つだけ、
製薬会社の名前の掲載が小さ過ぎて、
政府CMだと勘違いしている人が多すぎる
という主張だけはちゃんと聞き届けられました。
よかった、よかった。

私が不愉快に思っても、そう感じない人も結構多いに違いない。

「オリンピッグ」なるネーミングも、
渡辺直美さんをチャーミングに見せるための案として
仲間うちで、ダジャレとして、口が滑ったように言ったのでしょう。
それほど目くじらを立てるほどのことではないと
正直思っていても言い出せない人もたくさんいるかもしれませんが、

私はむかっと来てしまいまして

このことを生徒さんと話していて、
Insentitive！　Insentitive！ （無神経だ！無神経だ！）
と叫びました。
すると生徒さんが不思議そうに
What's incentive about it? （これのどこがインセンティブ？）

なんと、insensitive が　incentive と聞こえてしまったようですね。
インセンティブとなりますと、
視聴者らを刺激して興味を持たせようとしている意味になりますので、

下手すると私も　insensitive と思われかねません。

いや、もちろん私も、ある分野においては非常にinsensitiveです。
我々みんながどこでも悪気なく人を傷つけている可能性については
謙虚であるべきなんでしょうね。