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塾長の想い -BLOG-

塾長の想い その127

2024/03/02

親切を断る言葉


ブラジルという国は、あるYouTuberによると
行って良かった国ランキングトップなのだそうです。
うなずけます。たしかにあそこは世界で最も人種差別がなく、最も人々が優しい、親切な国なのです。バスで立っていると荷物を持ってやると言われ、街を歩けば可愛いと言われ、話しかけられます。スーパーでカゴのものを落とせば、フロアのはるか遠くから人が飛んできて、拾うのを手伝ってくれます。
アメリカに行っていた人は、アメリカ人はとてもフレンドリーで親切だと言いますが、ブラジル人に比べると、ぜんぜんそんなことないと私は思います。でも、たぶんウクライナやガザよりはフレンドリーなんでしょう。戦地と比較するのは失礼ですが、ガザやウクライナは、戦争前からキツかったようです。

日本はキツい国だと思っていたけど、最近、ラテン化が進んでいるようです。いや、それはたぶん、私が杖をついて歩くようになったからでしょう。バスに乗っても電車に乗っても、席を譲られます。道を歩いてると知らないおじいさんに「可哀想に」と言われ(余計なお世話だ)、知らない若者に「ぼく、ボランティアやってるんですよ、どうぞよろしく」と言われる。

さて、私はそんな親切に、いつもいつも感謝しているかというと、そうでもないのです。(バチあたりな!)
いやいや、その親切は結構だ。それはいくらなんでもフェアではないだろう。
と思っていることのひとつが、新聞の方のくださるたくさんのお土産。月に一度新聞をまとめて下に持っていくのが嫌だから新聞取らない。というと、取りに行ってあげると言ってくださった。ラッキー!と思ったら、それだけではなかった。取りに来てくださるだけでもありがたいのに、そのたびに、トイレットペーパーやらビニール袋やら、なんやら、大量にくださる。そんなことしないで良いんですよ、他の皆さんに申し訳ないです、と言っても、やってくださる。
でも、トイレットペーパー買いに行くの、実際、大変なんで、これは本当に助かるんで、無理に断ったりしないです。このおっさんは、きっと私のことが好きなのよ、と思うことにしました。(おいおい)

バスで席を譲られることについて。先日、優先席がいっぱいで、階段一段上がった健常者用の席がいっぱい空いてたんで、そこに座ることにしようとしました。すると、優先席に座っていたおばあちゃんが立ち上がり、「座って、ここ、座って! いいのよ!」と言ってくださっています。私は「いえいえ、大丈夫です。ありがとうございます」と言って、健常者席(?)に座りました。おばあちゃんは悲しそうに優先席に座り直しました。おばあちゃんを悲しませないためには、親切を断らずにいたほうが良かったのでしょうか。

最近、気づいたのですが、親切を感謝して受け入れたときの相手の顔は、輝いています。人に親切にすると、セロトニンが出るんだと思います。そうですよね。私も、親切をすると、嬉しさでいっぱいになるもん。

そうですよ。本当なら断らないほうが良い。でも、断りたいときがある。そんなとき、どうしますか。

ブラジルで、姉とバスに乗っていたときのことです。(当時はまだ、足は悪くなかったです)そばに座っていた男性が、自分の膝に、私の荷物を置けと言ってくれました。私は、「ノン・オブリガーダ」と言いました。男性は悲しそうな顔をしました。姉が「そっけなーい。でも、そうか、その言い方しかできないよね」と言います。現在ポルトガル語の通訳をしている姉は、今ならもっと良いやり方を思いついたかもしれません。

英語でだったら
No thank you.にあたる言葉です。
これを言ったあとで
Thank you anyway.(でも、ありがとね)と言っておくと、柔らかくなります。



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